データ活用のススメ ~データ・マネタイゼーション~

1.データ・マネタイゼーションとは

「データこそが次の金脈」
「データは新しい石油である」

といった例えを見かけたことはないでしょうか。より多くのデータを収集できるようになった昨今、データの利活用こそが企業の発展に大きな影響を与えるものとされています。

では実際に、企業はどの様にデータを利用すれば「発展」に変えていくことができるのでしょうか。企業でいうところの「発展」というのは、つまるところ「企業活動の収益化」と言い換えることができます。よってデータを使って企業を発展させていくためには、 データを収益化するという取り組みを企業内で推進していくことが重要です。

こういった取り組みによってデータやデータを利活用するための製品を市場に投入する活動を「データ・マネタイゼーション」といいます。

2.データ・マネタイゼーションの種類について

データ・マネタイゼーションですが、現在大きく以下の3つに分類されています。

(1)データ・ブローカリング

データ・ブローカリングは、消費者の生データを所有し、それらのデータを基にビジネスを展開するビジネスモデルです。生データのままでは利用できない場合は、前処理(クレンジング)を行って分析可能な形式で提供しています。

アメリカではデータ・ブローカーと呼ばれ、マーケティング目的の販売だけでなく、不正検知用のデータとしても利用されており、社会において欠かせない事業となっている様です。

一方で個人情報の流出といった問題も発生しており、データ・ブローカーにはよりビジネスへの透明性が求められている状況となっています。

(2)データ・バータリング

データ・バータリングは、企業が欲しい情報を入手する手段として、お金を払う代わりに物を交換し合うビジネスモデルとなります。

例えばマーケティングの情報として一般消費者から個人データの提供を受ける代わりに、企業はクーポンや自分達が保持する情報、データを提供するケースがあります。

こういった取引は既に多く行われていますが、昨今では企業のデータとデータを交換する「企業間データ交換」に向かうケースが増加しています。

(3)ビジネス・インテリジェンス(BI)

ビジネス・インテリジェンス(BI)は、データ分析ソフトウェアによってデータを知見・洞察に変換するビジネスモデルです。具体的な機能としては、データ解析・視覚化・レポート作成などが含まれます。

近年のBIツールの中には、機械学習や統計分析を提供してくれるものもあり、 BIツールによって得意な分野が異なっている市場となっています。

3.今後も高成長が見込まれるビジネス・インテリジェンス

この中で、今後も高成長が見込まれるのがデータ・ブローカリングとビジネス・インテリジェンスです。特にビジネス・インテリジェンスに関しては、昨今データドリブン経営が多くの企業の方針として打ち出されており、そのために専門の部署が立ち上がることも珍しくありません。

次回以降は、各企業がデータドリブン経営をどの様に実現し、どういった成果を生んでいるのか、またデータドリブン経営を実現する上で出てくる課題や、それに対するソリューションを紹介していく予定です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。よろしければ下記の記事もお読みいただけますと幸いです。

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2021年3月16日