はじめに
経済産業省のDXレポートで2025年の崖が発表されてから、1年半が経とうとしています。
経済産業省 DXレポート
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/20180907_report.htm
2025年の崖とは、極端にいえば、汎用機やSAP ERPをお使いの場合、この5年間のあいだにレガシーシステムを刷新してDXを実現しないと、人材面でも費用面でもまた業務面でも遅れをとりますよ、と警告しているようにも受け取れます。
まずは整理から
2025年の崖の対策を整理してみました。
-メインフレーム+COBOL
-塩漬け
-再構築
-メインフレームへの移行 =ハードウェアの更改 =問題の先送り
-オープンシステムへの移行
-ツールによる単純移行 =COBOLのブラックボックス化
-本格的な移行 =DXの実現
-SAP ERP
-SAP S/4HANAへのバージョンアップ
-DBのHANAへの移行
-別なERPの選択
-移行しきれない業務のスクラッチ開発
-完全スクラッチでの再構築
-しばらく継続使用
-2027年までメインストリームメンテナンス延長
-延長保守サービス
-カスタマー・スペシフィック・メンテナンス
-第三者保守
どんな対策を選択しようか
これらの想定される対策のうち、どれを選択するとしても、考慮すべき点は、システム資産はできるだけ軽く、保守性を高めたものにすることです。
DXレポートにもあるように、今後の少子高齢化に伴う労働人口の減少、特にIT人材の減少が見えている現状では、次期基幹システムが、現行システムより壮大なシステム構築になってしまうのは、時代に逆行していると言えます。
基盤にはクラウドを、業務にはAPIを活用して、自社で保有するシステム資産はできるだけ軽く、保守性を高めたものにした方が良いでしょう。
重要視すべきは
基幹システムの刷新で重要なものは、「保有データの活用」です。
システムが刷新され、業務効率の向上や経営判断の早期化にITが貢献することは間違いないでしょう。
それだけでなく、旧システムで保有していたデータを移行し継続保有することで、見えていなかったデータも、情報としてさらに利活用ができることでしょう。
いままで眠っていたデータを見直し、情報として活用することが、DX推進へのはじめの一歩なのではないでしょうか。