貴社だけのChatGPT環境で業務改善を加速させませんか

はじめに

前回ご紹介したブログでは、簡単なChatGPTの利用方法をご紹介しました。
本ブログではChatGPT活用における課題と、より安全に活用する方法及びその利用料金についてご紹介します。

以下のブログではChatGPTが知らない情報に基づいて質問する方法をご紹介しています。
あわせてご確認ください。
【ChatGPT】専門知識に基づいて回答してもらう方法 ~Embeddings~
【ChatGPT(FunctionCalling)+AI Vision】手書き請求書の構造データ化

ChatGPT活用における課題

簡単に無料で使える反面、業務で活用するにはいくつかの課題があります。

  • チャットの内容が学習されてしまうリスク
    入力した情報はOpen AIにより学習され、意図しない情報流出が発生してしまう可能性があります。
  • 非常に便利であるが故、個人利用を止められない
    個人レベルでも業務の効率化を図る事が可能なため、個人アカウントで業務に使用してしまう事があります。

Azure OpenAI Serviceで貴社だけの専用環境

MicrosoftのAzureには貴社だけのChatGPT環境を構築することが出来る、
「Azure OpenAI Service」が存在しています。

このサービスを利用することで、学習による情報流出を防ぎ、社内だけのセキュアな環境で安心して活用することが可能です。

Azure OpenAI Serviceで提供されるのはAPIだけ

一点注意が必要なのは提供される機能はChatGPTのAPIのみです。
APIとは「Application Programming Interface」の略で、簡単に言うとプログラマー、システム連携用の窓口です。画面もありませんので普段使いには決して向かないものです。
その為、一般ユーザには利用用途に応じたUIやシステムを構築する必要があります。

一方で、APIが公開されているということは、システム連携、拡張性、自動化が容易ということになりますので、周辺システムとChatGPTを連携させることによって様々な付加価値を付与することが可能となります。

Azure OpenAI Serviceの利用料金について

Azure OpenAI ServiceでChatGPTを利用する場合は以下の料金がかかります。(1$ = 149円換算)

ChatGPTのバージョンプロンプト1,000トークンあたり出力1,000トークンあたり
GPT-3.5-Turbo 4K(4,000トークン)0.2240.299
GPT-3.5-Turbo 16K(16,000トークン)0.4490.598
GPT-4 8K(8,000トークン)4.4858.969
GPT-4 32K(32,000トークン)8.96917.937

見慣れない単語が並んでいますので、ご説明します。

  • ChatGPTのバージョン
    ChatGPTには、頭の良さ、一度に処理できる情報量によっていくつかのバージョンが存在しています。
    OpenAIの公式サイトで利用できているモデルは、「GPT-3.5-Turbo」です。
    「GPT-4」はさらに頭の良いモデルですが、その分利用料金が高いのがわかります。
  • トークン
    トークンとは、ChatGPTが理解できる形式に文字を分割した単位です。
    英語であれば、1単語=1トークンですが、日本語(ひらがな、漢字)だと1トークン以上でカウントされます。

ChatGPT-4 8Kモデルに実際に質問した際のトークン数から料金を計算してみます。

日本語文字列をトークン数に変換する計算式を教えてください。精緻な数値である必要はありません。大体で構いません。
 →65トークン(55文字)

日本語文字列のトークン数は、文字数をそのままトークン数として扱っても問題ありません。つまり、トークン数 = 文字数です。例えば、「こんにちは」は5文字なので、トークン数も5となります。ただし、句読点や空白などの記号も1文字とカウントする点に注意してください。
 →109トークン(129文字)

では計算してみます。

(4.485 * 65トークン / 1000) + (8.969 * 109トークン / 1000) = 1.269円

この程度のやり取りであれば大したことはありませんが、扱う文字数が多くなると
一度のやり取りで数十円課金されるということもあります。塵も積もればなんとやらです。

まとめ

  • 安心・安全に利用するにはAzure OpenAI Serviceがおすすめです。
  • Azure OpenAI ServiceではAPIしか公開されていないのでUIの構築・導入が必要です。
  • APIを駆使して様々なシステムとの連携して付加価値を付与することが可能です。

お問合せ

ChatGPTによる業務改善をご検討されているようでしたら、是非ともご相談ください。
貴社専用のChatGPT環境構築から、プロンプト管理の為のシステムご提供、ChatGPTと連携したシステム構築まで幅広く対応させて頂きます。

株式会社システムコンサルタント 第一営業部