【インド奮闘記】インド人との仕事は難しい?

こんにちは。神山です。

前回のブログから、早いもので一年が経ってしまいました。
決してその間もインドで奮闘していなかった訳ではないのですが、 コロナ後、ビジネスが大きく変化する中、インド人と日本人の更なる交流。共同プロジェクトなど 色々なことが同時に再稼働しだして、バタバタしていました。(言い訳にはならないですね)

多くの企業様も、グローバルビジネスの形態は変わりながらも グローバル環境での活動が活発化してきています。 コロナ禍においては、グローバルプロジェクト、人材育成などの優先順位が下がっていましたが、 ここに来て、急激に立ち上がってきていることを実感します。

私が所属しているバンガロール商工会でも、会合のたびに、新規企業様が数社ずつ増えています。 世界一人口の多い国への期待の大きさかも知れません。

そんな中で、”インド人との仕事は難しい” という声をよく聞きます。
先日(2023/7/7)、 横浜インドセンター様との共催という形で  ”失敗から学んだ インド人との仕事のノウハウ” ~相互理解の先に成功はある。 と題してセミナーを開催させて頂きました。70名を超えるお客様にご参加を頂きました。 参加された方からの質問内容を拝見しても、インドの方との仕事の難しさを感じている方が多いことを改めて実感しました。

セミナーの中でもお伝えしたのですが、皆さんも以外に思われるかも知れませんが インド人も日本人も、メッセージを行間で伝え、行間で理解する国民。と言われています。 逆に、アメリカやオーストラリアのように移民が多い国は、伝えた言葉が全て。その言葉だけで理解する国民。と言われています。

文化や考え方、価値観を共有していない人同士で、行間でメッセージを伝えるのは非常に難しいです。 このことだけが仕事をする上での難しさの要因ではないですが、 ひとつの大きな要因であることは間違いありません。
実は、日本人同士でも、意思疎通のほころびは、このような行間の誤解から生まれています。 ただ、似た環境で生活しているもの同士なので、その違いに気づきにくいということです。

コロナ禍でしばらく中止していた、弊社の新人インド研修も少し形を変え、若手グローバルチャレンジという名前で再開をしています。 これは、出来るだけ若いうちに、環境、考え方、価値観が違う相手との交流を通して コミュニケーション力の向上だけではなく、視野を広げる。柔軟な考え方を養う。そのようなことを期待して実施しています。

“何故、インドで研修を行うのか?” とよく聞かれますが。 インド人と仕事をするから、というのが答えではありません。 確かにインド人と実際の仕事を行う前に、交流を深めておくことは大切ですが、 全く環境の違う国で、研修を行うことにより、コミュニケーションをはじめ、常識の違いに気づきやすいからです。 実は、インドで気づいた考え方の違い。それぞれの人には異なる常識がある。という気づきが重要で、その経験が 似た環境で生活している日本人同士でも違和感や誤解は起きていることに気づかせやすくなります。

そのことが 将来、日本国内での仕事、日本人同士の仕事だけでなく、 グローバル環境における仕事でも、チャレンジできる。力を発揮できる。人材教育の最初の一歩だと思っています。

海外で働いている方たちの共通イメージは、体験していないことを、想像やイメージで会話しない。 とにかく一歩踏み出してみて、その中から選択したり、答えを模索する強さを持っていると思います。 もちろん同じ環境下で苦労している仲間同士の、横連携も大切にしています。

コロナ禍で、自由に身動きが出来なかった空白の時間を、このような研修、体験を通して 頭ではなく、体で感じてもらえれば、インド人との仕事の難しさも、かなり軽減すると信じています。

弊社では、今後更に、日本人とインド人との交流を進めていきます。
その中で起きたことも、このブログでご紹介できればと思っています。

*バンガロール近郊 トムクールの小さな窓辺から…