【インド奮闘記】
今、何が大切なのか

こんにちは、神山です。
今日は、4月1日(水) 新しい社会人の方が、新しい一歩を踏み出す日でもあります。
今年は残念ながら、全世界的に新型コロナウイルスの影響で、入社式を縮小、中止している企業も多いですが、今日という日に社会人最初の一歩を踏み出したことには変わりはないので、自分が目指す方向に、まっすぐ進んでいってください。

今、インド時間は、15:40分(日本時間19時10分)です。
私がいるトムクールは、初夏の陽気です。我々のインド事業所は、約8,000坪の敷地がありますので、その中にいると、敷地外で何が起きているのかをついつい忘れてしまいます。

東京でも、ロックダウンという言葉が報道で取り上げられていますが
我々がいるトムクールにおいては、まずバンガロール周辺がロックダウンされ、2日後位にカルナタカ州がロックダウンされ、25日からはインド全土がロックダウンされています。人口13億人を超える1つの国が外出規制を行っているのは世界最大規模だと思います。

新型コロナウイルスが拡散していく中で、日々、インド政府、バンガロール総領事館から、毎日のように注意喚起のメールや通達が届きます。
日本の進め方と違い、発表即実施 みたいなスピード感がありますので、
それを受けて、我々も考える猶予もなく、その時最善の対策を取る必要があります。

最善の対策:今、何が大切なのかを 直ぐに判断することの難しさを実感しました。

・ 現在進めているプロジェクト
・ 社員の健康管理
・ 政府通達への順守
・ その他、いろいろ

もちろん、どれも同じくらい大切な事なのですが、まず私たちは、社員の健康管理を第一に考え、その上で、プロジェクトに与えるインパクトを最小限に抑える体制などをマネージャーやエンジニアの協力を得ながら、手探りで進めてきました。

また、ここバンガロールには多くの日系企業も進出していますので、バンガロール日本人会や、バンガロール法人会でお付き合いをさせて頂きている方と情報交換をしながら、1つ1つ、とりあえずの決めごとを決めながら、この厳しい状況を乗り越えようと思っています。
現場で起きていることは、現場で判断せざるを得ない。これも実感しました。

色々な事が、同時に、日々変わりながら発生する中で、猶予なく物ごとを決めていくのは難しいですし、その都度、最善の判断が出来ているか、振り返る余裕もありません。
もしかすると、間違った判断をしているかも知れません。
それでも、前に進まなくてはいけない。こんな時期に不謹慎かも知れませんが、
私にとっても、我々の社員にとっても、いい経験になっています。

正しかったか、間違っていたかの振り返りは、この大きな危機が収まってから振り返ります。
先の分からないことで一喜一憂するのではなく、日々起きている事象に対して
その時の自分の判断基準(何が今一番大切なの?)に照らし合わせて行動しようと思っています。

インドは、インドが抱える色々な制約、課題がありつつも、インド全土ロックダウンや、国際線の着陸停止、国内便の全線ストップ、州間移動の禁止 等、想像を超えた速さで実施してきます。
きっと、日本には日本の事情があって、法律の縛りもあるのかも知れません。
その中で、今何が大切で、何をすべきかを判断しているのだと思います。
ただ、一度決まったら、正しいか、正しくないかは、少しおいておいて、まずは実施する。
その場で評価を考えていたら、何も出来なくなってしまうと思います。

国が、地域が、家族が、そして自分自身が、今一番何を大切にすべきか、何を優先すべきかを考えて行動する。
その事を、当たり前の事ではありますが、もう一度考える必要があると痛感しています。

インドでも、日本でも感染者が急増しています。
不幸にも感染してしまった方には、1日も早いご回復を心からお祈り申し上げます。
感染していない方も、安心することなく、日々の健康管理に是非ご注意ください。