【インド奮闘記】多様性を実感

こんにちは。神山です。

2月の中旬から3月の初めまで、日本からIT技術者の方を受入れSCIIのインド人技術者と疑似プロジェクト体験をする、グローバルIT人材育成研修を実施していました。
その研修のカリキュラムの1つに大学訪問があります。今日はそこで感じたことを書きたいと思います。

訪問する大学は、SCIIのようなIT業界を目指し勉強をする工科大学(コンピュータサイエンス)です。そこの学生に対し、”働くとは”、”日本人のこだわり” というテーマでプレゼンテーションを行い、その後将来同じ業界で働くエンジニアの卵たちの学生と個別ディスカッションを行います。

日本の就職活動では、企業にエントリーシートを登録するところから始まる一連の流れに従い就職活動が行われ、会社説明会や会社訪問等では、個人が見分けがつかないくらい同じような服装で自己アピールをします。私はこの事を否定するつもりもないですし、昔々、私も周りの人に合わせて紺系のスーツを着て会社訪問をしていました。

これは、日本では当たり前のことです。しかし、ここは文化が違うインド。もちろん、インドの学生には理解できないようです。

日本人は、あまり突出したくない。変わった奴だと思われたくない。色々な心理が働いた結果、みんな同じ格好をしてしまいます。

日本では、周りを意識して、所属する環境に同調して、和をもって、人と人が接し、コミュニティが成り立っている気がします。

そのような事をインド人の学生に、”どう思う?”と問いかけます。

「私たちが、個人個人独立している存在で、それぞれの考え方は違う。そのような違う考え、違う習慣を持っている人達が集まって、お互いを尊重しながら、1つの和を構成している。私たちは “多様性の民族だから” 」とニコニコしながら話していました。

インドはご存知の通り、共和国でいくつもの州で構成されています。この州の成り立ちは、インドが出来るときに使っている言葉の違いで区分けされたと聞いています。

私がいるカルナタカ州では、カンナダ語が公用語になっています。もちろん英語を話せる人が多くいます。逆に、インドの公用語だと思っていた、ヒンディー語を話せない人が数多くいますし、教えていない学校もあります。その様な人達が1つの国を構成しているので、”インドは多様性の国”と言われています。大学訪問時に聞いた学生の話で、改めてそのことを実感しました。

インドだけでは無いですが、私たちは、このような考え方を持っている人達と信頼関係を築き、仕事をしていく必要があります。どうしても、海外で働く日本人は、日本人同士で集まりがちですが、自分の殻を破る。視野を広げる。自分のだけの常識にこだわらない。そのためにも、もっと多様性の中に飛び込まないといけないと実感しました。

自分の常識が通じる範囲では上手くいくのに、常識が通じなくなった瞬間、動けなくなることは多々あります。もっと、”多様性” という言葉を意識して生活していきたいと思います。

グローバル人材育成研修について

海外拠点のシステムの構築から保守・運用を行っています。