【インド奮闘記】インドで感じる距離感の違い

こんにちは。神山です。

2019年が始まり、平成最後の年になりましたが皆さんは、どの様に新年をお迎えになりましたか?

私は、年末に帰国し年末年始を日本で過ごし、1月の上旬にインドに戻ってきました。

インド(私のいるSCII)では、年末年始に特別な事が無く、インドでのカレンダー通りの業務になります。唯一、1月1日出勤時の違いは、”Good Morning” ではなく、”Happy New Year” に変わることです。日本の年末年始の習慣を長年続けていると、この違いもなかなか慣れないものです。


先月の内田さんの記事(初めてのインドへ行ってきました!)にも書かれていましたが、インド人と日本人を比べると、互いの距離感がかなり違うと感じています。これは、人が多いということと関係ないとは思うのですが、私の小さい時の日本人は、今より距離感が近かったような気がしています。

日本では、電車の中では会話が無い、静か、でもみんな同じような事をしている。が当たり前ですが、インドの交通機関の中では、音に対しては非常に寛大なこともあり、知り合いでもないのに気軽に話しかけてきたり、会話がはずんだりします。人見知りの方には抵抗ある環境かも知れませんが、先月号のブログに書きましたが、皆さんにも、気づかないスイッチがありますので、そのスイッチをONにすれば今まで見れなかった世界や、知り合えなかった人たちと交流することが可能になります。


私がいるバンガロールには、約200社の日本企業があり、バンガロール商工会を構成しています。バンガロール市内のホテルで、隔月に全体会議があるのですが、近頃、SCIIがあるトムクール(バンガロールから北へ70km)の日本企業向け工業団地(バサンサナラサプラ)が注目されており、そこに日本企業を誘致するには、どうすべきか。日本でどんなプロモーションが必要なのかという分科会があり、アドバイザーとして声をかけて頂き、参加してきました。

今回は、その内容がテーマではないので、詳細は割愛させて頂きますが、その会議には総領事館・JETRO・大手自動車会社・大手建設会社・大手物流会社等、バンガロールに拠点を構えている企業が集まり、自社の利害を超えて”バンガロールにおける日本企業の発展” という共通テーマの中で協力し合っています。”○○社(ライバル企業)を誘致できなか” みたいな話題も出てきます。

自分の商売はもちろんですが、会社という枠組みを超えた視野で物事をとらえている。ということを実感します。(「一緒に何とか考えよう」という雰囲気が伝わってきます)

その後に開催された総会でもそうですが、参加されている日本人同士の距離感が非常に近いです。商売でつながっている。趣味でつながっている。奥様同士がつながっている。繋がり方は色々ですが海外の同じ場所で、“苦労し頑張っている仲間”という意識が距離感を縮めているのではないかと感じます。

商売っ気がない関係。気楽に相談できる相手が、近くにいる。特に外国で生活しているとその大切さを強く感じます。また、日本語で話が出来る気安さもあると思います。(*こんな仲間意識が、日本で無い距離感を生んでいるのだと思います。)


インド人だから距離感が近い。

これも正解だと思いますが、<日本人だから><外国人だから>というよりは、同じ目標を持っているか・同じ境遇にあるのか…その様な環境面の方が、人を変えたり、距離感を変えたりする要素としては大きいと気付かされます。

私もそうですが、多くの方が、”○○は○○だ” みたいな先入観で物事を判断しがちですが、実際はその先入観が違っていたり、古かったりします。

外国に出張する。外国人と働く。外国に駐在する。先入観が多いほど、心配事も多いと思います。多くの事は、共通の悩みを持っている仲間同士の距離感で助けられます。

グローバルって、英語や生活習慣、色々なことがありますが、この距離感の中に入れるかも1つのポイントだと思います。距離感には、会社、立場は、あまり関係ないです。そこから抜けられないと距離感は縮まらないです。


今年、外国人とのプロジェクトに参加する。海外勤務になる。そのような方は、是非、変な先入観を持たずにまずは、その土地の先輩たちが持っている距離感の中で、是非楽しんでください。(最初は、もう一つのスイッチをONにする必要があるかも知れませんが)

きっと、日本では当たり前の距離感が、不自然に感じるようになりますよ。

その時が、グローバル人材の一歩を踏み出したタイミングだと思います。

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海外拠点のシステムの構築から保守・運用を行っています。