【インド奮闘記】日本の常識。海外では?

こんにちは。神山です。

日本で長年生活していると、当たり前のことに気づきにくくなることがあります。海外で生活していると、その意識していなかった常識が、時にストレスになることがあります。

“レジで並んでいると、購入商品が少ない人が先に良いかと割り込んでくる”

日本人は違和感を感じるし、認めない傾向があります。これって自分の常識と違うのだと思います。自分が割り込むことが無いので、割り込まれることには抵抗がある。

“買い物した際にお釣りが無いと、小銭で払うように言われる。小銭がないと複数人まとめて清算させられる”

些細な事なのですが、このことが結構買い物時のストレスになります。「お釣りは売り手が用意するもの」という私の中の常識が、無意識の中で抵抗しているのだと思います。

これらの事は、些細な事かも知れません。私が気にしなければ済む話でもあると思いますが、色々な場面で違和感を感じることが多いです。近頃では、良いか悪いかは別として、これらの事にも慣れてきており、許容できる常識が増えてきている気もします。

“考えてないで、早く始めよう”

“今考えて分からない事は、その時に考えよう”

私たち日本人の多くは色々考え、問題が無いか確認できて初めて行動を起こす傾向にあります。インド人たちは、この日本人の動きを見て、「行動が遅い。」「分からない事を何故悩む。」と思っている事でしょう。

この事は、仕事においても大きな影響があり、注意をして進めるようにしています。赴任当初は気付かずに「スタートダッシュが早いな。」と感心すらしていました。ただ、何かアクシデントや変更要素が加わると、最悪 【スタートに戻れ】 になることもあります。どちらのやり方が良い・悪いではないのですが、この様な違いがあることを知っているか知らないかは、海外で生活・仕事をする上では特に重要です。(日々実感しています)

英語が堪能で意思疎通が図れたとしても、このような気付きにくい互いの考え方や、常識の違いが思わぬ落とし穴になることがあるということです。やはり自分の常識というフィルターが一番怖いということでしょうか?

この事は、短期出張では、分かりにくいかも知れません。生活に密着した中で、見えてくる・気付けることが多いような気がします。

我々日本人が海外で仕事をする場合、どうしても日本のやり方、進め方を強要してしまう(気付かずにも含め)ことが多いです。色々な学びの中から、相手を尊重し、相手が動きやすい・相手が無意識に動ける(常識の中で)やり方を考えてあげることで、信頼関係も向上し、仕事の質も改善されたという日系企業様も多いです。

これは、弊社で実施している “グローバル人材育成研修” に参加された企業様の中でも、よく耳にします。

海外で働く、外国人と働くことになったら、相手の常識や考え方を理解することから始めたら良いと思います。(結構大変です)きっと、今まで気付かなかった、自分がこだわっている考え方や自分の常識フィルターが見えてきます。
実は、このことがとても重要な事だと感じています。

インドは、多様性の国と言われています。その中で生活しているからこそ、余計に実感するのかも知れません。

まずは、自分の考えや常識を、少しだけ横に置いておいて、周りの人と接してみると、今まで見えなかったことが見えてくると思います。