BIツールの分類 ~継続して使うための観点~

0 はじめに

この記事では大まかなBIツールの分類についてご紹介いたします。

BIツールにはいったいどのようなタイプがあるのか、またBIツールを選定する際にどのような観点があるのか知りたい方へのお役に立てれば幸いです。

目次

  1. 使う人による分類
  2. 使い方による分類
  3. サーバー環境による分類
  4. キューブの有無による分類
  5. おわりに
  6. おまけ

この記事の対象者

  • BIツールにどんな種類があるのか知りたい方
  • BIツールを探す際、どのような観点があるのか知りたい方

1 使う人による分類

以下の記事の最後にも書かれていますが、まずは誰が使うかによってBIツールを分類してみました。

  • データサイエンティスト用BI
  • システム部門主導型BI
  • セルフサービスBI
社内ポータルサイトイメージ

BIツールを比較・検討している方必見! ~2つのポイント教えます~

2018年2月20日

各分類の説明は上記に記載されているので割愛しますが、BIツールを使うのが情報分析のプロか、管理者か、現場の人かで使う製品が変わってくるということですね。

例えば情報分析のプロ向けの製品を現場の人が使おうとすると、オーバースペックだったり、使いこなせずに製品が使用されなくなったりするかもしれません。

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トップ画

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2 使い方による分類

次は使い方による分類です。
BIツールは、主に以下の4つの機能を持つものがあります。

レポーティング レポートやダッシュボードなどでデータを視覚的に分かりやすく表示する。
作成を定型化・自動化してくれるものもある。
OLAP分析 蓄積されたデータを多次元的に扱うことで、詳細な分析を行う。
データマイニング データを分析することで、その中から法則をみつけ、価値を見出す。
※マイニング(mining)……発見・発掘。
プランニング 過去のデータをもとにシミュレーションを実施、その結果を分析して意思決定に役立てる。

全てのBIツールが4つの機能を備えているわけではありません。
また使いたい機能が備わっていても製品ごとに使い勝手が異なるので、その点はしっかり比較・確認したいですね。

3 サーバー環境による分類

続いてサーバー環境による分類です。
基本的にクラウド型オンプレミス型のどちらかになります。
(一つの製品でどちらでも使えるものもあります。)

オンプレミス型クラウド型
説明自社で用意したサーバーにソフトウェアをインストールして使用する。インターネット上のサーバーを利用してソフトウェアを使用する。
メリット
  • カスタマイズや自社の既存システムとの統合がしやすい。
  • 自社内で管理のため、情報漏洩のリスクが低い。
  • 障害が起こった際、その内容は把握しやすい。
  • 初期費用が安価。
  • 申し込みや決済後、すぐに利用が開始できる。
  • 障害が起こった場合、復旧までが短時間で済む。
  • デメリット
  • 初期費用やサーバー管理・メンテナンス費用が高額になりやすい。
  • 使い始めるまでに時間がかかる。
  • 障害が起こった場合、復旧までに時間がかかる。
  • カスタマイズに制限がある。また他のシステムとの統合は基本的に不可能。
  • 外部のサーバーにアクセスするため、情報漏洩リスクが高まる。
  • 外部サーバーへアクセスするのに時間がかかることがある。
  • 基本的に片方のメリットがもう片方のデメリットですね。
    人・時間・費用に余裕がある方はオンプレミス型、最小限のリソースで素早く利用を開始したい方はクラウド型を選んでみてはいかがでしょうか?

    4 キューブの有無による分類

    最後はキューブ(cube)の有無です。

    キューブとは、一言でいうと多次元データベースのことです。
    もう少し説明すると、様々な切り口(ディメンション)からデータを分析するために構成するデータベース形態です。
    (キューブにも実装方式によってMOLAP、ROLAP、HOLAPという分類があるのですが、ここでの説明は割愛いたします。)

    BIツールによって、キューブがあるものとないものがあります。

    キューブありキューブなし
    メリット
  • BIツールが参照しやすいようにデータを構成するため、ビッグデータを短時間で取得できる。
  • データベースを直接参照するため、メンテナンスの工数が削減できる。
  • リアルタイムのデータを取得できる。
  • デメリット
  • キューブの設計、メンテナンスに知識が必要になる。
  • 扱うデータや膨大かつ複雑になってくるとレスポンスが悪くなる。
  • キューブの有無でメリット・デメリットを比較すると、どのようなデータを扱いたいのか、今後データがどうなっていくのかを考えて製品を決めると良さそうです。

    5 おわりに

    いかがだったでしょうか。

    個人的にはBIツールといっても観点ごとにいろんな種類があり、それらが掛け合わさってひとつの製品の特徴となっていることが分かりました。

    また漠然と「高性能の方がいい」と考えていたのですが、その代わりにメンテナンスの手間や費用が発生するため、使い勝手とともに「管理しやすいか」も継続して使えるかどうかのポイントだと感じました。

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    6 おまけ

    弊社のBIツールであるWebQuery/Excellent/FreeWayを今回の記事に基づいて分類すると、以下のような位置づけです。

    ①使う人による分類 セルフサービスBI
    ②使い方による分類 レポーティング、OLAP分析
    ③サーバー環境による分類 オンプレミス、クラウド双方可能
    ④キューブの有無による分類 キューブなし

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