【生成AI】企業における生成AI活用のポイント・その2「データの活用」

◆「AIに売上分析や在庫予測をしてもらいたい」

企業での生成AI活用が進むにつれ、売上傾向報告や仕入計画策定のような、社内の業務データをAIに分析させ、意思決定の支援に役立てたい、というご相談が増えています。しかし、AIに質問しただけで、企業の売上や在庫状況が分かるわけではありません。

企業がAIを活用して業務価値を生み出せるかどうかは、AIモデルの性能比較ではなく、企業が持っているシステム上のデータをAIが活用できる状態に整備できているかによって決まります。

AIを業務で活用するためには、AIが業務データを活用できる環境を整えることが重要です。

◆AIが業務データを活用するには?

AIの心臓部であるLLMは、公開されている一般的な知識は持っていますが、企業の販売管理システムや会計システム、人事システムといった、基幹システムのデータを知っているわけではありません
そのため、企業がAIを業務に活用するためには、各システムに蓄積されたデータをAIが利用できる仕組みが必要になります。

ここで言うデータとは、顧客情報や商談履歴、売上実績、商品情報や在庫状況、生産実績などが該当します。
これらは企業活動の実績そのものです。積極的に活用していきましょう。

◆システムのデータをそのままAIに、はアウトです

データはデータベースに格納されていますが、そのままAIに連携しても、活用することはできません

企業のシステムはそれぞれがサイロ化されている場合もあるため、
 ・同じ顧客でも顧客コードが違う
 ・同じ商品でも商品コードが違う
ということがあります。また、
 ・同じ名称でもシステムによって意味が違う
こともあるかもしれません。

企業のデータを正しく結び付けることができず、期待した分析結果や正しい回答を得られない可能性があります。つまり、前回ご紹介した社内文書と同様に、情報システムのデータも、そのままではAIが正しく理解できる状態とは限らないのです。

社内に分散するデータベースを整理して、生成AIが正しく参照できる状態に整理すること。これが、AIが業務データを活用できる環境を構築する、ということです。

◆では、データをどう整備すれば良いのでしょうか

AIが、データを活用できるようにするためには、次のような準備が必要になります。

① 必要なデータを収集

まずは、販売管理システムや会計システム、人事システム、CRMなど、企業内に点在するデータを収集します。
AIが企業全体を分析するためには、一つのシステムだけではなく、複数の業務システムに蓄積されたデータを組み合わせることが重要です。

② データの標準化

システムごとに異なるコード体系や名称を統一します。
「株式会社A」と「A(株)」のような顧客名の表記揺れ、顧客コードや商品コード、日付形式などを統一し、AIが同じ意味として扱える状態に整備することが重要です。

③ データの品質管理

データが古いまま更新されていなかったり、重複や欠損があったりすると、AIの分析結果や回答の精度も低下します。
AIは、データ品質以上の回答をすることはできませんので、不要なデータを整理し、品質を継続的に維持することは、AI活用において欠かせない取り組みです。

④ DWH・データレイクへの蓄積

収集したデータは、分析やAI活用のためにデータウェアハウス(DWH)やデータレイクへ集約します。
ここで重要なのは、すべてのデータを一つのデータベースへ移すことではありません。
AIから見て、どのシステムのデータであっても同じように利用できる状態を実現することが目的です。

⑤ AIが活用し続けられる運用

データの整備は、一度構築すれば終わりではありません。
新しいデータが日々蓄積され、マスタ情報も更新されていきます。そのため、データの収集から統合、品質管理までを継続的に実施し、AIが常に最新かつ正確なデータを利用できる環境を維持、運用することが重要です。

◆「データ基盤」とは

企業内に分散する業務データを統合し、標準化し、品質を維持しながらAIが活用できる状態に整備した基盤。
これを「データ基盤」と呼んでいます。

データ基盤は単なるデータベースではありません。企業が長年蓄積してきた実績を、AIが活用できる企業資産へ変えるための基盤なのです。

前回のブログで紹介した「ナレッジ基盤」は、企業の知恵をAIが使えるようにする基盤、
今回ご紹介する「データ基盤」は、企業活動の実績をAIが使えるようにする基盤、と言えます。

◆データ整備こそが、AI活用の競争力になる

AIモデルは、今やどの企業も同じように利用できます。ですが、企業データは企業ごとに異なります。

データが整理されていない企業では、AIは十分な力を発揮できません。
一方で、データ基盤が整備された企業では、AIは企業全体のデータを横断的に分析し、経営判断や業務改善を支援できるようになります。

今後、企業の競争力を左右するのは、AIモデルの違いではありません。
「AIが活用できるデータをどれだけ整備できているか」
そこに企業の競争力の差が生まれてきます。

◆当社がご支援いたします

当社は、長年にわたり、大規模データベース構築や基幹システムのデータ統合をご支援してまいりました。

企業のデータ構造やサイロ化の痛みを熟知しているからこそ、単なるAIツールの導入にとどまらない、AIが真に力を発揮するためのデータ基盤の構築をご支援いたします。

AIの本格導入に向けて、何から始めれば良いかわからない、といったお悩みでも構いません。
まずは当社の無料相談までお気軽にご連絡ください。

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株式会社システムコンサルタント 営業統括部


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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