目次
- カスタマージャーニーマップってナニ?
- カスタマージャーニーマップの作成手順
- まとめ
1.カスタマージャーニーマップってナニ?
マーケティングの手法として、カスタマージャーニーマップというものが昨今注目を浴びています。
顧客が商品やサービスを購入・利用するまでの道のりを「カスタマージャーニー」と称し、その顧客体験を図式化したものを「カスタマージャーニーマップ」と呼んでいます。
では、カスタマージャーニーマップのメリットを紹介します。
・共通認識を持つことができる
カスタマージャーニーマップは、模造紙、ホワイトボード等々に意見をまとめます。
カスタマージャーニーマップを作成しながら議論を進めて行くので、聞き漏らしや議論についていけないという問題を解消してくれます
出てきた意見を確認しながら議論を進めるので、チームで共通の認識を持って意見を出し合うことができます。
・顧客視点で課題の発見ができる。
カスタマージャーニーマップでは、顧客の購買に至るまでの行動や思考、感情を時系列にまとめていきます。
「顧客が商品を手に取るまでに、どんな感情持っているのか。」「顧客が商品を通して、どんな体験をするのか。」をマーケティング対象の顧客になりきって意見出していくことで、今まで発見することができなかったユーザー視点での課題発見を手助けしてくれます。
こちらはカスタマージャーニーマップを簡略化したものです。
2.カスタマージャーニーマップの作成手順
カスタマージャーニーマップの作成手順について説明していきます。
作成手順は全部で7STEP です。
STEP1: マーケティング対象の選定
STEP2: ペルソナの設定
STEP3: 顧客行動の書き出し
STEP4: 顧客行動のステージ分け
STEP5: 顧客接点の洗い出し
STEP6: 顧客の感情変化を想像
STEP7: 対応策の検討
STEP1: マーケティング対象の選定
・サービスの選定
カスタマージャーニーマップでは、既存のサービス、新規に開発したいサービスの両者に有効なマーケティングの手法です。従ってマーケティング対象のサービスは、自由に決定することが出来ます。
・サービスをマーケティングする期間、目標の決定
対象のサービスをマーケティングする期間を決定し、その期間内に、サービスが顧客に対してどのような影響を与えたいのかを、スタートとゴールに分けて記述します。
対象の商品・サービスを決定し終わったら次のフェーズに移ります。
STEP2: ペルソナの設定
ペルソナとは、マーケティング用語で、サービス・商品の典型的なユーザー層のことを表しています。
・基本属性(名前、年齢、誕生日、出身地、家族構成、等々)を決定
・行動属性(趣味、平日、週末の行動パターン、等々)を決定
サービス・商品の典型的なユーザー層の中から具体的な一人をイメージします。
STEP3: 顧客行動の書き出し
STEP1の「マーケティング対象の選定」で設定した目標を基に、行動を書き出していきます。
今回の例では、マーケティング期間を2週間と設定しているので、目標が
- スタート「サービスを認知していない状態」
- ゴール 「サブスクの会員登録」
となっているので、2週間の間に、顧客が「サービスを認知していない状態」から、「サブスクの会員登録」をしている状態に遷移するまでに、どのような行動をペルソナがとるのかを付箋に書いて模造紙等に思いついた分だけ貼っていきます。
STEP4: 顧客行動のステージ分け
STEP3の「顧客行動の書き出し」で無造作に書きだした行動をグルーピングします。
グルーピング後、どのようにステージが移り変わっていくのか細分化し書き出していきます。
例では、「調査」という項目がステージに加わりました。
顧客体験を想像することで、顧客がスタートからゴールの間に、どのような道のりを辿って行くのかを仮定することが出来ます。
STEP5: 顧客接点の洗い出し
顧客が何を通じてその行動と結びついているのかを書き出します。
【例】
- 「ペルソナが会員登録をした。」という行動があれば、商品・サービスとの接点は、スマホやパソコン、またはインターネットなど、顧客の行動を明確にすることが出来ます。
- 「顧客が商品CMを見た」という行動あれば、その商品・サービスとの接点は、テレビであると顧客の行動を明確にすることが出来ます。
STEP6: 顧客の感情変化を想像
STEP4の「顧客行動のステージ分け」で決定したステージを基に、ステージごとに顧客の感情の変化を描いていきます。
STEP7: 対応策の検討
STEP6の「顧客の感情変化を想像」で感情が下がっている部分が存在しているのであれば、どういった対策を講じれば、その状況を改善できるのかを考えます。考えたことを模造紙に自由に貼っていきます。
他にも、想定していた感情変化が表れていないのであれば、それに対しても対策を講じます。
このような手順でカスタマージャーニーマップを作成することができます。
3.まとめ
今回は、カスタマージャーニーマップの作成手順を紹介しました。
顧客体験を想像・仮定して、チームメンバーと意見を出し合いながら、カスタマージャーニーマップを完成させます。
カスタマージャーニーマップはチームメンバーと共有し作業を進めることができるので、意見の食い違いがあれば、その場で解消しチームメンバーが同じ顧客体験を共有することができます。
カスタマージャーニーマップは、顧客目線でのマーケティングに有用な手法ですので、ぜひ、一度、作成してみてください。