【番外編】オリンピックチケットサイトの仕組みを調べてみた!

スポーツイベント目白押し!

10月も中旬に入り様々なスポーツイベントで賑わっていますね!

ラグビーワールドカップやクライマックス&日本シリーズ、アジアチャンピオンズリーグ、ワールドカップバレーボールなどなど。

そして来年にはオリンピック・パラリンピックも控えており、これからもますますスポーツで賑わいそうですね!

スポーツ観戦と言えばまず大事なのはチケットの獲得。

最近だとチケット販売サイトでの購入が多いと思いますが、人気のイベントだとチケット販売開始と同時にアクセスしても「アクセスが集中しています」というページに飛ばされてしまうということも多いと思います。

503エラー

これは「503エラー」と言って、Webサイトにアクセスが集中した際にサーバーが返す「訪問する人が多すぎるので、一時的に入場を制限します!」というメッセージ※です。入場を制限されるので、ごく僅かな人しか本来のサイトにアクセスできなくなってしまいます。

ちなみにですが、サーバー側で設定することで画像のような退避ページに飛ばすこともできます。

横浜DeNAベイスターズチケットサイト「ベイチケ」

私もこの前、プロ野球のクライマックスシリーズのチケットを購入しようとしたら、この503エラーによって何度も退避用ページに飛ばされてしまいました。

人気のチケットを購入する際にはおなじみの光景ですね。

※ここで述べているのはあくまでも503エラー要因の一つです。

オリンピックチケット

大量なアクセスにより発生する503エラーですが、先日、大量のアクセスがあったにもかかわらず503エラーが発生しなかったサイトがありました。

それが、東京2020オリンピック公式チケット販売サイト(以下、オリチケサイトとします)です。

みなさん、まだ記憶に新しいと思いますが、オリチケサイトでは大量のアクセスがあった際に503エラーを返すのではなく、「列を作って待たせる」という方法を取りました。

東京2020オリンピック 公式チケット販売サイト

こういった方法は私も初めてで、特に「Web上で列を作って待つ」ということが新鮮で驚いたことを覚えています。503エラーの場合は、アクセスできるかは運によるところが大きいですが、「列に並ぶ」のであれば、待っていれば必ず順番はきますから「アクセスできるか不安…」といったストレスがありませんでした。

さて、ではこの「Web上で列を作って待つ」という方式はどのように実現しているのでしょうか?

Queue-it

調べてみたところ、オリチケサイトは「Queue-it」というサービスを利用していることがわかりました。

この「Queue-it」はデンマークの同名の企業が提供しているSaasです。

エンドユーザー側には上で説明したような「待合室」を提供していますが、サービス提供側には管理コンソールも提供しているようです。

管理コンソールでは現在のトラフィック状況なども確認できるようで、蓄積したトラフィックデータから分析レポートなども出力できるようです。

直近では他にラグビーワールドカップのチケット販売サイトでも利用されていました。

これは私の想像ですが、「ユーザートラフィックをさばきたい」「そのトラフィック状況を分析したい」という二つのニーズを満たすことから、このサービスを選ばれたのではないでしょうか。

単にトラフィックをさばくだけではなく、それをデータ化することで、今後もそのデータを活用することができますからね!