【事例紹介】AR+AI+スクラッチ開発=業務効率UP↑

ARってゲーム用!?

PokemonGO Boy

みなさんもやってましたか?「ポケモンGO」。会社帰りにスマホを手にして歩き回ったり、わざわざ途中下車したりしてポケモン探しましたよね。このゲームの面白さは、自分が知っている身近な場所にアニメでしか見られないはずのポケモンがいる、という点ではないかと感じています。

ご存知の通り、この技術は、実際の環境にコンピュータによる画像などの情報を付加することで現実世界を拡張する、AR(拡張現実:Augmented Reality)という技術です。

ARってゲームのための技術でしょ、とは思わないでください。アパレルショップやシューズショップでのAR試着や、不動産業界でも活用が進んでいます。

世界のAR/VR市場規模・VRヘッドセット出荷台数の推移及び予測

VR,AR伸び予測
(出典)IHS Technology

グラフからも分かるように、ARサービスの市場規模は、VRサービスほどではありませんが、今後も右肩上がりと予測されています。

画像から文字を認識するAI

良く知られていることですが、画像や書面から文字を認識する機能は OCR(光学文字認識:Optical Character Recognition)と呼ばれています。この技術を使うことで手入力する作業を効率化できます。近年のAIの発展で、OCRにもAIの技術要素の「機械学習」を取り入れた、いわゆる「AI-OCR」とか「文字認識AI」と呼ばれる技術が、OCR活用の前提となってきています。

文字認識AIをお客様企業の業務に導入するにあたっては、「AIでもすべてを正しく認識するとは限らない」という前提をご理解いただく必要がございます。いくらAIとは言え、識字率が常に100%の精度を保ち続けることは難しいためです。

現在はさまざまな文字認識AIサービスが提供されていますので、お客様の業務に最適なサービスを選択することも重要になっています。

AR技術+文字認識AI+スクラッチ開発

当社はARの技術と文字認識AIを応用して、お客様企業の業務アプリケーションを構築いたします。でも特別な装置やサーバ、高価なAIの購入などは不要です。スマホとパブリッククラウドで実現できます。

一例をご紹介いたします。
大手建設関連の会社様向けに、設備機器のメンテナンスをされている担当者様用の什器の情報表示システムを開発しております。

文字認識AIの活用

設備機器情報のDBやサーバアプリをパブリッククラウドの Microsoft Azure に格納することにしたため、文字認識AIは、Microsoft Azure Computer Vision を検証。認識の精度は良好で、運用に問題ない精度であったためそのまま採用することに。オンプレのサーバを新たに構築することなく、業務アプリケーションを構築いたしました。

AR技術の応用

AR表示概念図

構築した業務アプリケーションは、メンテナンス担当者様がスマホのカメラで撮影した設備機器の機械番号を、クラウドサービスの文字認識AIでテキストに変換。アプリケーションで機械番号に該当する部分のみを切り取り、データベースに接続して設備機器情報や位置情報の画像を、設備機器を撮影したスマホの画面上に、そのままAR表示するというものです。

スクラッチ開発

アプリケーション

機械番号の認識機能では、文字認識AIの変換結果の更なる精度アップのため、アプリケーションでのチェック機能や入力補完機能を追加しています。

通常、機器情報を得るための入力方法としては、
 ・キーボードで直接入力する
 ・バーコード、QRコードを読み取る
がありますが、さらに当社では
 ・文字を認識して表示
という方法を業務アプリケーションに取り込んでいます。

メンテナンスする設備機器のマニュアルなどを予め準備しなくても、現場で機器の状況を確認し、情報も表示できることで、迅速な対応が可能になったとご評価をいただいております。

今後の活用

刻印の画像

本事例と同様に現場で機器情報を取得したい場合など、機器の刻印、マーキングを読み取って入力を補助します。特にレーザーマーカーによる刻印であれば劣化も少ないため、文字認識も高い精度を長期間維持することができます。

 バーコードやQRコードの貼付では、汚れたり剥がれたりして読み取りにくくなることが考えられます。またRFIDの導入にはコストも時間もかかります。機器の刻印を直接読み取る方法は、製造業様、保守メンテナンス事業者様のみならず、さまざまな業種の企業様にとって、有効な手段であると思われます。

興味がございましたら、お気軽にお声がけください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。