とりあえず、今年は実証実験をやるようです
すでに、2019年度に実証実験をおこなうために2億5000万の予算を確保しているようです。
まずは、海外在住の日本人を対象とする「在外投票」をターゲットに実証実験をおこなうことになっているようです。
国外住居者をターゲットにするということは、先日、成立した「デジタル手続法案」により、海外へ転出した場合でもマイナンバーカードをそのまま使えるようにしたというのも、「ネット投票」実現に向けた動きの一つと言えるでしょう。
どうも、7/21の参院選後に実証実験を開始する予定みたいです。
マイナンバーカードがあればすぐに始められるんじゃないの?
今回の実証実験での検証ポイントとしては、以下の3点が挙げられています。
(1)マイナンバーカードを活用した本人確認
(2)投票データの暗号化
(3)サイバー攻撃や自然災害によるシステムダウンへの対応
(1)については、「普及率」、「読み取りデバイス」の課題がありますが、技術的にはクリアにほぼほぼクリアになっていると思います。
(2)が意外と重要で、「マイナンバーカード」を使って、投票する人の本人確認をおこなう訳ですが、そのまま、電子的な投票所にあつめてしまうと、『記名投票』になってしまいます。
なので、 エストニアでも採用されている『二重封筒方式』という方法を採用して、本人であることの確認はおこなうけれども、最終的に誰がどの人に投票したのかはわからないようにするとのこと。
『二重封筒方式』 ?
手順は以下のようになります。
- 「投票データ」を選挙管理組織が発行する「電子証明書」の「公開鍵」で “暗号化”
- (エストニアの場合)e-Residencyの「eIDカード」に入っている「電子証明書」で “電子署名”
- 2.のデータを受け取ったら、”電子署名” の有効性を確認し、OKなら、個人を特定できる情報だけを抜き取る
- 暗号化された「投票データ」を復号する
- 集計して終了
この方式だと、「安全性」を担保しつつ、「匿名性」も保証されるということで、「ネット投票」の重要な要素になっているようです。
他の国はやってないの?
デジタル先進国と言われているエストニアでは、すでに「ネット投票」がおこなわれています。
エストニアでは、投票以外にも、住所変更や出生届などの行政手続はほとんどオンラインで可能です。
まとめ
「ネット投票」が可能になると、今まで投票所に行くのが面倒で投票していなかった方が投票したり、単純な記入ミスにより無効票となっていたものが減ったりと、プラスに働く変化が現れると思いますので、是非早急に実現してほしいですね。
そのためには、マイナンバーカードの普及が絶対に必要で、かつ、マイナンバーカードを活用したサービスが増えていくことが必要です。
もし、マイナンバーカードを活用したサービスの構築を検討されている方がいらっしゃいましたら、一度、当社にご相談ください。