ちょっと昔の話ですが
今から20年程前に、アルバイトに来ていた中国人大学生と話す機会がありました。
大学では知財の勉強をしていて(当時の私は大学に知財学部があることすら知りませんでしたが(^_^;))、日本企業で知財の実績を積み、将来は中国で知財の仕事をしたいと目を輝かせていました。(超超超優秀な学生さんでした(^o^))
今から考えると、当時の中国において知財が重要な仕事になるとちゃんと認識していた事に驚かされます。
そんな事を思い出しながら、技術立国・日本の将来を支える子供たちへの知財教育はどうなっているのかなと考え、子供の為の知財教育の現状について調べてみました。
日本の知財教育
いろいろな取り組みがあるなかで、やはり力を入れているのは「特許庁」です。
まず、ご紹介するのは『漫画』です。
知財の歴史を漫画にしたもので、知財に深いかかわりがある日本人を紹介しています。
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『漫画』以外のコンテンツとしては、2018年に特許庁が開設した【とっきょちょうキッズページ】という特設サイトがあります。
個人的にはもう少しボリュームがあっても良いかなぁと思いましたが、さすが子供向けサイトとあって非常わかりやすく、面白い情報が紹介されています。
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近年話題になった【音の商標】についても紹介されています。
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その他にも、2019年から【ジュニアイノベーションフェス】というものを開催しているそうです。(残念ながら2020年は中止)
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子供の為の知財教育に取り組んでいるのは「特許庁」だけではありません!
「北海道経済産業局」では【発明・工夫と特許の国】というHPを立ち上げています。中でも面白いのは、世界の発明家71名が紹介されているコーナーで、初めて聞く名前も多く勉強になります。
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高校や高専では、学習指導要領で知財教育の実施が規定されているようですが、「日本弁理士会」では、そういったところで子供たちに教えている教員の為に、知的財産教育教材を提供しています。
教科別のテキストが用意されてあり、内容もわかりやすく面白いです。
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また、弁理士による出張授業も行っているようで、小学校から高校まで講師を派遣されています。
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海外の知財教育
諸外国の子供向けに知財教育については、あまり情報がなったのですが、米国特許商標庁のサイトでは若い発明家についての紹介動画やティーン向けに発明家のコレクティブカード(トレーディングカード)が紹介されています。
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■コレクティブカード
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■身近にある発明品 クリックすると明細の一部が表示されます。
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米国では、発明家の紹介だけでなく、同世代の発明家を紹介するなど特許取得まで視野に入れた知財教育を行っているようです。
以上、皆様のお子様への知財教育の参考にしていただけましたら幸いです。