BIツールの移行 何から始めればよいのか?

はじめに

新しいBIツールの選定までの過程で「まずは何を始めたらいいのか解らない」、「どんな問題があるのか事前に知っておきたい」と悩まれている担当者に、参考となる情報を届けられるよう記載しました。
BIツールを既に導入している企業でも、以下のような事情からツールの見直しが行われることもあるのではないでしょうか。

  • 実際に運用してみたが、思い通りの帳票が作成できていない
  • 保守費用との費用対効果が合わない
  • 当初の想定より、利用できているユーザーが少ない(有効活用できていない)
  • サーバーの老朽化にともない、BIツールの見直しも行う

BIツールの移行のきっかけは様々あるかと思いますが、移行の過程は大きく変わりません。移行に向けた作業の概要を知り、移行案件を担当している方が動きだすきっかけになれば幸いです。

この記事の対象者

  • 現在お使いのBIツールから別ツールへの移行を検討されている方
  • BIツールについての情報を収集されている方

目次

  1. 現在お使いのBIツールの運用状況の確認
  2. 現在お使いのBIツールの構成・機能の確認
  3. 現在お使いのBIツールの課題の確認

新しいBIツールを探す前に行っておきたいこと

BIツールの移行でよくある問題として「想定外の作業が発生してスケジュールが伸びてしまった」、「新ツールに移行後、想定していたより運用が大きく変わってしまった」といった事を耳にします。この「想定外」を少なくするためには、新しい製品を探す前に現在の製品・運用を把握することがとても大切です。そこで、今回は大事なポイントを3つに絞ってご説明します。
また、そもそもBIツールについてよく解らないといった方は別記事もございますので、そちらも合わせてご覧ください。

1.現在お使いのBIツールの運用状況の確認


はじめに、業務の中でBIツールを「いつ」「誰が」「どのように」使っているのかを整理してみましょう。「BIツールを使う」といっても、日々帳票を作成している人や月に1度だけ帳票を確認する人など、使用する人の立場・業務によって使用方法は様々です。そこで、「いつ」「誰が」「どのように」を明確にすることで、社内でのBIツールの使われ方、目的を整理します。

使われ方、目的を把握することで、どのような機能がよく使われているのか、また移行するとどの業務に影響が出るのかが見えてきます。直接的ではなくても、「BIツールで取得した結果を2次加工して使っている」といった間接的に影響を与える業務がある可能性も頭に入れておきましょう。

2.現在お使いのBIツールの構成・機能の確認


各社が提供するBIツールには多くの機能があり、細かい機能についてはそれぞれの製品独自のものがあります。

長い間同じ製品を使用していたり、BIツール導入時に担当していた人が異動等でいなかったりした場合、当たり前のように使っていた機能が実はその製品独自の機能だった、BIツールの機能ではないと思っていたがよく調べたらBIツールの機能だった、ということがあります。

普段よく使われている機能だけではなく、細かい部分の機能も改めて把握し、「移行後も必ず必要な機能」、「移行後は特になくても問題ない機能」を明確にしておくことが大事です。

また、BIツールの構成を確認することも大切です。ツールによっては専用の中間DBが必要など、ツール専用の構成をとっているものもあります。移行の際には全体の構成も重要な要素ですので、全体的なつくりもしっかりと把握しておきましょう。

3.現在お使いのBIツールの課題の確認


時間と費用を費やしてBIツールの移行を行うからには、移行後に改善された点も必要だと思います。そのためには当然、現状の課題を明確にしておく必要があります。ここまでの2つのポイントで、「運用状況」と「構成・機能」を改めて整理すると、「課題」についても見えてくるのではないでしょうか。

実際に使用しているユーザーからの聞き取りもそうですが、全体の運用を見直すと、今まで気づいていなかった無駄も見えてくるはずです。出てきた課題を全て改善することは難しいと思いますので、課題に優先順位をつけて整理しておきましょう。

まとめ

「新しいBIツールを探す前に行っておきたいこと」の3つのポイントと目的は以下になります。

1.現在お使いのBIツールの運用状況の確認

【目的】
・BIツールの使用目的の明確化
・移行後の影響業務の明確化

2.現在お使いのBIツールの構成・機能の確認

【目的】
・移行後の機能劣化の防止
・移行後に必須な機能、必須ではない機能の明確化

3.現在お使いのBIツールの課題の確認

【目的】
・移行後の業務改善

当記事で述べた3つのポイントは、基本的なことではありますがとても大事なことです。
BIツールを使用しているといっても、業種、立場、目的で活用の仕方は様々あります。「想定外」を無くすために、まずは現状を把握することから始めましょう。
移行を担当される方だけで全てを把握するのは難しいと思います。普段からBIツールを使われているユーザーや管理者の方などと話し合いながら、ポイントを一つ一つ確認していくことが移行プロジェクトを無事に終えるための一歩になると思います。
当記事に記載している内容を、チェック表とともに資料にまとめておりますので、ご興味がありましたら下記よりダウンロードしていただきご利用ください。

弊社では、開発しているBIツール「Excellent」「WebQuery」への移行サポートもしております。製品のお問い合わせや、移行についての相談も受け付けておりますので、宜しければ下記より詳細をご確認ください。

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