2021年5月12日にデジタル庁関連法案が成立しました。
そして、9月にはいよいよデジタル庁が創設されるようです。
徐々に民間からの中途募集なども進んでいるようで、今後、どのような変革が実行されるか気になるところですね。
デジタル庁創設の主な目的は、行政のデジタル化推進(DX化)なので、今後想定されるデジタル化がどの様な形になるのか、特に、マイナンバーカード関連を中心に見ていきたいと思います。
デジタル庁への期待
デジタル庁が担当する業務内容は以下のようになるようです。
- 国民向けサービスのUI/UXの抜本的な改善
- 国・地方自治体の情報システムの整備
- マイナンバー・マイナンバーカードの活用推進
- データ戦略
- 官民をあげた人材の育成・確保
国民に直接関係するものだとやはりマイナンバーカードを利用したサービスになるかと思います。
具体的には、
- 令和4年度末までにほぼ全員に行き渡ることを目指す
- 健康保険証としての利用
- 運転免許証との一体化
- 在留カードとの一体化
といった目標が掲げられています。
2021年5月には、マイナンバーカードの交付率が30%を超えました。
行政手続は、より一層、オンライン化、ワンストップ化が進んでいくでしょう。
既に、健康保険証や運転免許証等との一体化など、具体的な利用方法が見えてきましたが、デジタル庁主導によって省庁の縦割り枠を超え、より画期的な活用方法が出てくるのを期待したいものです
また、国民向けサービスである行政のシステムは、今までユーザビリティが重視されているとは言えないものだったことから、平井デジタル改革・IT担当大臣もUI/UXの重要性に言及されており、
「高齢者にとって使いづらいなら、それは開発した側が悪い」
と発言されています。
今回のワクチン接種予約でも、「使いづらい」、「つながらない」といった課題が浮き彫りになりました。
インターネットに不慣れな人にも優しいアナログ政策や人的リソースを使いながらデジタル化と共にサービス向上を図るようなので、その点についても是非とも推し進めてもらいたいですね。
一般アイデアからも改革実現!
こうした中、行政のデジタル化について、一般からもアイデアや意見を募集しているようです。
「デジタル改革アイデアボックス」は、昨年の10月から「デジタル改革関連法案準備室」が意見募集しているサイトで、国民からアイデアを広く募集し、その中から実用可能なものがないか検討しているようです。
投稿を見てみると、実現可否にとらわれない自由なアイディアが多く、非常に興味深いです。
例えば
- カード型ではなく、アクセサリー型にする
- 選挙の投票について
- スマホから投票
- テレカのように差し込み投票できる投票機
- 投票券でのQR受付
- 投票会場入室チェックと名簿管理
- マイナンバーカードでの国債購入
- 口座登録の際、印影を使わずマイナンバーカードで本人確認
- ワクチン接種管理
- 賃貸借契約時に借主の家賃支払い実績等の信用度チェックが行えるようにする
せっかく、オンライン・対面の両方で利用できるマイナンバーカードを有効活用するためにも、国民が参加する形で、より良いデジタル改革となることを期待したいですね
より使いやすいUI/UXを
ワクチン接種の予約が始まったときにインタビューで「インターネットの申込サイトにつながらない」とおっしゃっている方をよく見かけました。
東京オリンピックのチケット予約サイトで見かけた方もいらっしゃるかと思いますが、今はインターネットのサイト上でも待ち行列をつくることができるサービスがあります。
そういった新しいサービス、仕組みがデジタル庁創設により、積極的、かつ迅速に国や地方自治体のサービスに取り込まれることを期待します。
弊社でも、BtoB、BtoCのシステム構築のご依頼をいただき、対応しておりますが、特にBtoCのサービスに関しては、先端の技術やクラウドサービスを活用して、より使いやすいものにしていく必要があると考えております。
もし、システムの使い勝手で課題をお持ちの方がいらっしゃいましたら、一度、ご相談ください。