「最近、シャチハタ使ってないなぁ~」
在宅勤務をされている方はだいぶ使わなくなったと思いますが、会社にいるときには1日に何度も「シャチハタ」で社内書類に押印していたのではないでしょうか?
皆さんご存知だとは思いますが、「シャチハタ」は【印鑑】と呼ばれている『銀行印』とか『実印』として使うことは出来ません。
なぜでしょうか?
それは、<印影>を [登録] するからですね。
「シャチハタ」は印面がゴムの為、劣化により<印影>が変わってしまう可能性があり、[登録] した<印影>と違ってしまうからなんです。
なので、「シャチハタ」は主に『認印』として使われています。
整理すると、
[登録] するハンコ ⇒ 印鑑(実印、銀行印)
[登録] しないハンコ ⇒ 認印
ということになりますね。
で、タイトルにもある「部長印」。
すでにお気づきかと思いますが、これは<印影>を [登録] しないハンコなので『認印』なんです!
あと、会社の「角印」。これも『認印』なんですね。
会社の実印として<印影>を法務局に [登録] するのは「代表者印」という丸印で、「角印」は [登録] していないんです。
とはいえ、個人で使用している「シャチハタ」と会社の「角印」では信用力が全く違います。
「シャチハタ」は文房具屋でもネットでも簡単に同じものを購入することが出来ますが、「角印」は同じ印面のものを真似して作るというのは容易ではありませんので、やはり『認印』とはいえ、かなり信用できるものといえるでしょう。
個人の『認印』と法人の『認印』では【信用力】という点で大きく違うのです。
「電子印鑑」と「電子契約」
新型コロナ感染防止策として、政府からは在宅勤務が推奨されていますが、在宅勤務になって困るのが書類への押印ですね。
そういった方の為に、先程の「シャチハタ」で有名な「シヤチハタ株式会社」が運営している、電子印鑑のサービスが6月まで無料で使えるようです。
「ん?電子印鑑?電子契約と何が違うの?」と思った方、多いんじゃないでしょうか。
電子印鑑
印影を電子で作成したものをPDFなどの電子書類上に貼り付ける。
社内で回覧している書類を電子化する際に承認の印として使用するのに適している。
電子契約
電子契約書に対して、両者の電子的な証跡を付与して契約を締結する。
証跡を付与する方法としては、以下のようなものがあります。
1.両者の電子署名
2.両者の承認ログ(例えば、OKボタンをクリックしたというログ)
3.電子サイン
日本では、1.の方法だけが法律上有効であると認められています。
「電子印鑑」で契約することは出来ないの?
契約は、両者の合意があれば成立するので、「電子印鑑」でも可能です。
ただ、相手側(法人の場合は取引先)が納得するか?が問題です。
極端な話、電子的な印影が手に入りさえすれば、誰でも契約書を捏造することが
出来てしまいます。
契約内容に関することで訴訟になった際、この契約書を裁判官が信用してくれないかもしれません。
そんなリスクがある契約書はやはり心配ですよねぇ~。
であれば、リスクがなく、取引先も納得してくれる方法、つまりは「両者の電子署名」により電子的に契約を締結するというのが確実といえるでしょう。
こういった、電子契約のパターンについては、また別のブログで詳しくご紹介する予定ですので、ご期待ください。
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