音声認識を業務アプリケーションに活用しました!

音声認識はすでに一般化しています

 音声認識とは、コンピュータが人の音声をテキストに変換したり、音声の特徴から声を出している人を識別する技術のことなのですが、どのように変換するか、どのように認識するかという仕組みは別の詳しい方のHPにお任せするとして。

 音声認識技術は、スマホの高性能化とともに、今や一般の人にもお馴染みの技術となっています。「Siri」や「Googleアシスタント」を誰もが一度は使ったことがあるのではないでしょうか。探偵物のテレビドラマでも使われているくらいですしね。

市場としての音声認識

 そんな音声認識技術は今後も発展/活用が進む技術です。2019年の株式会社日本能率協会総合研究所(略称:JMAR)のプレスリリースによると、同社が提供しているMDB Digital Searchでは、音声認識システムを調査し、市場規模を推計しています。

 2023年度には1,000億円規模と推計されており、今後大きく成長する市場と言えそうです。では、現状の活用状況を見てみましょう。

一般的なソリューション事例

 自動車運転中での駐車場案内などのように、手を使えない状況でも検索がしたいという場面は有効ですね。複数人の声を認識する技術も進んでおり、会議の議事録作成のソリューションも販売されています。コールセンター業務に特化したサービスも利用されています。医療現場でもカルテのデジタル化とともに利用が広がっているようです。

音声認識技術によって、医療従事者の方々の負担軽減に少しでも繋がると良いですね。

当社の活用法「音声認識による入力補助機能」

 当社は音声認識機能を業務アプリケーションに組み込み、大手製造業様の注文入力業務を構築いたしました。

  電話での注文がまだまだ多いため、注文を受け付けるオペレータの負荷も重くなりがち。そこでオペレーターの音声を認識して得意先情報を呼び出す機能を組み込むことを前提として、まずは最適なツール選定から着手しました。

 ツールを決定し音声認識による得意先情報呼出しという入力補助機能を付加したものの、まだ何か入力を補助できるのではないかと検討を進めました。
 

ここがポイント!「音声認識による入力補助機能 featuring辞書機能」

 得意先からの注文内容を見ると、得意先ごとに決まった製品を注文されていることに気付きます。ならば得意先単位の特定製品を辞書登録することで、さらに入力補助機能を強化できると考えました。

 例えば、音声認識により得意先を画面上に呼び出した後、「いつもの」という音声で普段納品している製品情報を呼び出すことができるようにいたしました。

 このような音声認識の2段階での活用によって、入力の手間を大いに減少させることができています。

さらに一歩進んで「自然言語処理」SCIIでの実証研究

 今まで見てきた音声認識とは、音声からテキストを生成するところまでの機能であり、コンピュータがテキストの意味を判断して処理をするという機能までは含まれていません。この機能は「自然言語処理」と言われています。

  当社のインド子会社である System Conultant Information India Co,Ltd;(略称:SCII)では、現地の優秀な工科大学と共同で、様々な研究プロジェクトを進めております。そのうちのひとつに「自然言語によるデータ処理」があります。

System Conultant Information India

 自然言語処理の行動プロジェクトについては、グローバルビジネス関連のブログとして紹介しておりますので、よろしければこちらもご覧ください。

【インド奮闘記】工科大学との産学連携がおもしろい

2019年11月11日

近い将来には・・・

 音声認識を活用した業務アプリケーションに自然言語処理の機能まで取り込むことは、すぐには難しいかもしれません。ですが、いずれは自然言語処理の機能も身近に活用できるソリューションとして提供されることでしょう。

 その日が来るまでは、まず「音声認識による入力補助機能 featuring辞書機能」のご導入をご検討されてはいかがでしょうか。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。